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Dr. RK

PCIの達人。複雑PCIや特殊カテーテルの使い手。診断や治療戦略にもかなり造詣が深く、熱心な教育も好評です。
コードネーム“お師匠様”

過去記事

 連載開始のあいさつ

 1977年にスイス人医師のGrunzigにより初めて行われた冠動脈狭窄に対するバルーン(風船)治療である経皮的冠動脈形成術(percutaneous transluminal coronary angioplasty: PTCA)は、その後冠動脈内ステント留置術など新しい手技が考案され、これらを一括しPCI(percutaneous coronary intervention)と呼ばれている。
 急性冠症候群(acute coronary syndrome; ACS)は冠動脈に形成された粥腫(プラーク)の破たんとそれに伴う血栓が形成されることで冠動脈内腔が急速に閉塞狭窄を来す疾患である。この結果心筋に血液が供給できなくなるため、速やかな処置が出来ないと心筋壊死が進行し、生命に関わる事態となる。 冠動脈の狭窄閉塞に対する侵襲的治療はPCIとCABG(coronary artery bypass graft surgery)の選択があるが、ACS患者で最も重要なのはすみやかな再灌流である。当院では全国トップレベルのACS患者数であるが、緊急CABGよりもPCIの方が短時間で施行可能であるため多くの緊急PCIを施行している。勿論症例により、ハートチームで協議し緊急CABGを選択することも少なくない。多数のACS患者をいつでも受け入れるためには、緊急PCIをいつでも、同じ医療レベルで患者様に提供できなくてはならない。このため一定レベル以上のPCI手技を施行できる医師を多く養成することが必要であり、これにより医療者の負担も軽減しつつ、24時間365日同じレベルの治療をすべての患者様に提供できるようになる。
 当院では大学病院の使命である、臨床、教育を実践するため、心臓内科の若手医師に対し冠動脈造影検査(coronary angiography: CAG)から緊急PCIに至るまでの検査治療を、段階的に熟練した指導医と共に学ぶことで、在籍する全医師の手技の向上を図っている。
 本連載では日本心血管カテーテル治療学会(CVIT)専門医として指導者的立場である筆者が、当院の若手医師達と実際に治療した症例を中心に紹介しつつ、最先端のPCI治療について紹介する。

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