〈心臓内科で働くこと〉

埼玉医科大学
国際医療センター 心臓内科で働くことで、
医者としての基礎となる“Generality”と、
武器となる“Specialty”の獲得が可能です。
ぜひ一度、今後のキャリアについて、
意見交換しませんか?

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森仁診療副部長(不整脈科)

埼玉医大国際医療センター 心臓内科
最先端の医療ができる充実の環境

当院は設備・診療体制が充実しており、最新技術や治療法を積極的に取り入れており、若手医師として、先端医療に携われる環境を構築しています。手技に関しても上級医の指導の元、早期から術者として経験が可能な指導体制を構築しています。

日々の臨床で生じる疑問やアイデアを大切にすべく、定期的なリサーチカンファレンスを通して研究へとつながるサポートをしています。若手医師の意見やアイデアを大切にし、共に医療の未来を創りましょう。創意工夫やチャレンジを歓迎する職場です。

良い研修環境であっても、時間外の業務が多い場合、長く続けて継続することが難しいです。働き方改革にも積極的に取り組み、若手医師の個性やライフスタイルに合わせた働き方ができるよう、ワークライフバランスを重視した環境を整えています。

筒井健太研修医長(心臓内科)

基礎研究と共に歩んだ
academic physicianへの道

医師が基礎研究に携わることは重要です。

この世の中には未知が多く、研究に携わる人が圧倒的に足りません。「一部の優秀な人」に任せるのではなく、自分自身が、できる形でかかわっていく。そこには、プライスレスな価値、達成感、使命感があります。私は30代の5年間をそのために費やすことができて、とてもよかったと思っています。

私の研究テーマは、「正常洞調律」。別の言い方をすると、「健康な心臓が心拍数を決める仕組みについて」です。そんなことは当然わかっているのではないか、と思われた方もいるかもしれませんが、実は全くそんなことはありません。生理学や循環器内科の教科書を開いてみても、驚くほど少しのことしか書かれていません。このような根本的な問いですが、実は多くのことが未知のままです。

今振り返ると、学生時代の講義でもっとも好きだったのが電気生理学と循環器内科学でした。学生時代に勉強していて、覚えるべき知識の量に圧倒されつつ、心のどこかで物足りなさというか、欲求不満のようなものを感じていました。それは、どれか一つでいいからもっと知りたい、という気持ちの裏返しだったように思います。留学先で、このテーマに巡り合って、自分自身が(傍観者ではなく)参加者として研究に没頭しできたのは幸せでした。

最近は基礎研究といっても多岐にわたり、多くのスタッフが日々の診療と関連付けたテーマで精力的に研究活動をしています。いくつか例を挙げますと、病態心を持つ患者さんからiPS細胞を樹立し、分子生物学的手法でその病態生理に迫るプロジェクトが進行中です。最近隆盛を極めている機械学習による疾患発症予測や不整脈の自動診断を行う国際共同研究に参加しています。スマホアプリを使った心臓病の診断法開発にかかわっています。自分たちが使う手術の道具(アブレーションカテーテルなど)の特性を調べ、治療成績を向上させる取り組みも行っています。

診療だけでなく、研究活動を通じてキャリアを実りあるものにしたいと思われる先生方には非常に適した環境だと自負しています。

長谷川早紀(心臓内科)

成人先天性心疾患という
unmet medical needs

私は埼玉医大卒業後、2年間の初期臨床研修を行い、埼玉医大国際医療センター心臓内科に入局しました。入局後は救急対応含め循環器全般的な診療を学びました。多くの典型的な症状や経過をたどる患者さんのなかに、どこかいつもと違う患者さんもいて、そこから興味深い病態に出くわすこともあり、医学の面白さを味わうことができました。これは患者さんを多く診療できるハイボリュームセンターであること、また大学病院という学術的な面も尊重してもらえることが両立して初めて体験できることだと思います。埼玉医大国際医療センター 心臓内科はまさにそのような場所だと思います。また、成人先天性心疾患(adult congenital heart disease; ACHD)に興味をもったことから、小児心臓科で約1年間研修させていただけたことで、成人の循環器とは違った特徴や難しい点を肌で感じることができました。そこで得た経験を現在の診療に役立てつつ、日々の課題に取り組んでいます。このように、幅広い選択肢があり、自分の興味や専門をとことん追求させてもらえるのが当院の強みだと思います。

当院は3大疾病(心臓病・救急、脳卒中、および癌)に特化した病院であり、埼玉県(特に西部地区)を中心に北関東等、広大なエリアをカバーしています。埼玉医科大学本院(1972年開院)からの患者さんや、県内外からご紹介いただく患者さんなど、多くのACHD患者さんの診療にあたっています。心臓病センターには、成人の心臓内科・心臓血管外科、小児心臓科・小児心臓外科の独立した4科がありますが、それらの共通診療部門として、重症心不全・移植チームなどがあり、各科単独の枠組みでは収まりきらない、重要な疾患群について団結して取り組んでいます。その一つに成人先天性心疾患センターがあり、重症ACHD患者さんに対して最良の診療を目指して多くの議論ができる構造になっています。もちろん困難なことも多くありますが、様々な意見を聞き、患者さんに真剣に向き合うことができる体制です。今後、ACHD患者さんはますます増加が見込まれています。様々な問題を抱える患者さんに何ができるか、今後も診療、研究に邁進していきたいと思います。

佐々木渉

Brain-Heart conferenceで
診療科の垣根を超える!

  • 2014年3月 獨協医科大学卒業
  • 2016年4月 自治医科大学附属さいたま医療センター 循環器内科入局
  • 2019年4月 群馬県立心臓血管センター 後期研修医
  • 2022年4月 埼玉医大国際医療センター 心臓内科心臓内科入局

2014年に獨協医科大学を卒業、その後自自医科大学付属さいたま医療センター循環器内科に入局し、その後群馬県立心臓血管センターでの後期研修を経て2022年から当科に入りました。現在は不整脈の臨床・研究に注力しています

私達心臓内科医にとって脳卒中や失神は日々の臨床の中で何度も遭遇する疾患です。カテーテル治療、卵円孔開存/心房中隔欠損症、心不全、不整脈など様々な心疾患は脳卒中と関連していますし、失神は心疾患/神経疾患ともに起こり得ます。このカンファレンスでは心疾患、脳卒中双方の視点から心疾患と脳卒中/失神との関連性を画像や疾患背景などから討論し、治療方針を話し合っています。心臓内科側としては脳卒中の病型などから抗血栓薬の選択をする際や、奇異性脳塞栓症へのカテーテル治療を検討する際に脳卒中の先生方の見解を聞くことで治療方針が立てやすくなります。また、脳卒中の先生方から心房細動患者さんの紹介を受け、早期にアブレーション治療を行ったり、心房細動や不整脈原性失神の発見のために植え込み型ループレコーダの留置を行うなど、最初に脳卒中科を受診した患者さんへの治療介入を早期に行うことに役立っています。カテーテル治療での根治術が難しい心房細動患者さんであっても、脳梗塞予防として経カテーテル左心耳閉鎖術という治療方法もあるため、慢性心房細動患者さんであっても恩恵を受けていただく治療法はありますので、脳梗塞の既往あるいは発症のリスクの高い慢性心房細動の患者さんがいた場合は心臓内科にご相談いただければと思います。BHCは私達医師間の知識の向上を高め、患者さんへより早期に適切な治療を行うことに役立っており今後も科の垣根を越えて、連携をとっていきたいと考えております。

永井充伸

病理カンファで循環器病の
真の病態を探る

私は2019年に埼玉医科大学を卒業後、埼玉医科大学病院で初期研修を行い、2021年に埼玉医大国際医療センター 心臓内科心臓内科に入局しました。現在は後期研修医として循環器疾患を全般的に学んでいます。その中でもインターベンションに興味があり、CAGをはじめとする心臓カテーテル検査はもちろんですが、PCIに関しても術者として多くの症例を経験しました。また、TAVIについても心臓血管外科とのハートチームカンファレンスから関わることができ、執刀医として経験を積ませていただいています。

当科では年間100件を超える心筋生検を行っております。心アミロイドーシスなどの二次性心筋症の診断目的に加え、劇症型心筋炎や心臓移植後拒絶反応などの迅速病理検査が必要な症例もあります。また、包括的がんセンターが併設されているため、ICI関連心筋炎の患者もおり、心臓内科医として心筋病理の知識は不可欠と考えます。当科では月1回、病理診断科との合同カンファを行っており、病理検体を供覧しながら臨床所見と病理所見の擦り合わせを行っております。心臓内科、病理診断科の双方の見解を討議することで診断の助けとなり治療方針が変更となった症例もありました。重症心不全が豊富な当院ならではの取り組みと思います。

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